2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

101時間の時間外で書類送検に。

今年の3月、西野田労働基準監督署が大阪のホテル阪神の総支配人と同ホテルの運営会社である阪急阪神ホテルズを労働基準法違反の疑いで書類送検しました。 昨年の8月に同ホテルの従業員が脳幹出血で死亡し、労基法違反が発覚しました。その従業員が死亡した直…

「人手不足」が労働者を救う!?

「『すき家』が人手不足で営業不能に陥っている」ということがニュースになっています。 「すき家」を展開するゼンショーホールディングスでは、店員となるアルバイトが確保できず、約2,000の店舗のうち一時は123店で休業し、124店が深夜・早朝営業を休止し…

「残業代ゼロ法案」を考える 7 〜 まとめ 〜

前回まで6回にわたり「残業代ゼロ法案」(日本版新裁量労働制)について考えてきましたが、最終回の今回は、前回までの内容を踏まえ、期待する今後の方向性について記載したいと思います。現状の日本の労働問題として、「長時間労働」や「ブラック企業」が挙…

「残業代ゼロ法案」を考える 6 〜 「賛成派」の意見 〜

前回は、「残業代ゼロ法案」の導入について反対派の意見を書きましたが、今回は賛成派の意見をご紹介します。前回同様、新聞やインターネット上の賛成派の意見は、大きく次の2つに分けられるよう見受けられます。1.労働生産性の向上 この政策の導入により…

「残業代ゼロ法案」を考える 5 〜 「反対派」の意見 〜

「残業代ゼロ法案」(日本型新裁量労働制)について、政策の提案内容の詳細や背景についてご紹介してきましたが、今回はこの政策の導入を反対する意見を見ていきたいと思います。今回の政策の提案内容を簡単に記載すると、次の2タイプの社員に対しては、労働…

「残業代ゼロ法案」を考える 4 〜 日本人の「働く」意識 〜

「残業代ゼロ法案」(正式名称:日本型新裁量労働制)について、日本国内で議論が活発化していますが、「残業代ゼロ」という考え方や働き方は、いまの日本の社会に合っているのでしょうか。日本の労働時間や休日などを規定している「労働基準法」ですが、こ…

「残業代ゼロ法案」を考える 3 〜 欧米の「ホワイトカラーエグゼンプション」 〜

前回は、日本における「ホワイトカラーエグゼンプション」について書きましたが、今回は欧米の同制度についてご紹介していきます。【アメリカ】 アメリカでは、一般的にエグゼンプト労働者とノン・エグゼンプト労働者に分けられています。ノン・エグゼンプト…

「残業代ゼロ法案」を考える 2 〜 第1次安倍政権のホワイトカラーエグゼンプションとは? 〜

今回安倍政権が打ちだしている「残業代ゼロ法案」と呼ばれる政策は、「成果ベースで、一律の労働時間管理に囚われない柔軟な働き方」を提案しているものですが、この政策は数年前に「ホワイトカラーエグゼンプション(ホワイトカラー管理職・専門職の例外規…

「残業代ゼロ法案」を考える 1 〜 産業競争力会議の提案内容を読む 〜

平成26年4月22日(火)の朝日新聞の報道によると、安倍政権が「残業代ゼロ法案」とも呼ばれる政策を本格的に打ち出したとしています。 この報道を受け、世間では様々な意見が飛び交っています。当ブログでは、この法案の内容や法案の目的、他の国の残業事情…

自動車運転処罰法の施行間近!社有車運転の際も、要注意。

平成26年5月20日より、自動車の悪質危険な運転者に対する厳罰化を盛り込んだ新たな法律「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(通称 自動車運転処罰法)」が施行されます。 これまでは、飲酒運転等悪質な運転で死傷事故を起こしても「…