それ、「パワハラ」かもしれません。

ブラック企業」というと、「長時間労働」「パワハラ」「サービス残業」などの問題点があげられます。
そこで働く社員の方々は、なぜその会社を辞めたり、告発したりしないのでしょうか。
様々な理由はあると思いますが、今回は、その理由の1つと考えられる「ストックホルム症候群」についてお伝えしたいと思います。

ストックホルム症候群」とは精神医学用語の一つで、犯罪被害者が、犯人と一時的に時間や場所を共有することによって、過度の同情さらには好意等の特別な依存感情を抱くことをいいます。恐怖で支配された状況においては、犯人に対して反抗や嫌悪で対応するより、協力・信頼・好意で対応するほうが生存確率が高くなるため起こる心理的反応が原因とされており、解放された後も、被害者が犯人をかばったりすることがあるそうです。

パワハラが横行する組織には、この「ストックホルム症候群」に近い心理状態の人が少なからずいるのではないでしょうか。

毎日の生活の中で、パワハラを行う上司に対して、どこか共感する気持ちや信頼を持ってしまう、または、同僚へのハラスメントを目撃しても、加害者である上司より「叱られる方が悪い」と思ってしまうなど、異常な環境下での歪んだ心理状態で抱いた感情なのに、自分では気がつかない、ということがあるのではないでしょうか。

周りの人に、過酷な労働環境を指摘されたことのある人は特に冷静になって考えてみてください。
ご自身が毎日受けている叱責や罵倒など、「パワハラ」である可能性は非常に高いです。
パワハラかもしれない!」と思ったら、その具体的態様、日時、パワハラを受けた経緯等、詳細なメモを作成してください。そのメモがパワハラの証拠となり得ます。

当事務所には、残業代請求や未払い賃金等の会社とのトラブルについて、精通している弁護士がおります。
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