「ホワイトカラー・エグゼンプション」の制度案、まとまる!!

2014年1月8日に、「ホワイトカラー・エグゼンプション」について厚生労働省が制度案をまとめたというニュースは、ネット上で多くの反響を呼んでいます。

もうご存知の方も多いと思いますが、今回厚労省がまとめた案を簡単に記載します。
厚労省の案によりますと、働く時間ではなく成果で賃金を支払う対象は、年収1,075万円以上の専門職に限り、週40時間を基本とする労働時間規制から外すとされています。ただし、導入には本人の同意とともに、労使がいずれか選んだ働き過ぎを防ぐ次の策の実施が必要となります。また、在社時間などが一定基準を超えた社員には、医師の面接を義務付けることされています。

(1) 年104日の休日を取得
(2) 1ヶ月間の在社時間などの上限
(3) 終業から翌日の始業までに一定時間の休息

「1,075万円」という年収要件は当初案より対象が狭く、課長級技術職の民間給与で上位25%の水準にあたるとされています。職種は金融ディーラーやアナリスト、システムエンジニアなどを想定しているとのことです。年収と職種の条件は労働政策審議会の分科会で議論をし、法案成立後に省令で定めることとしていますが、対象は20万人を下回る見込みだということです。
今後、与党との調整を経て労働基準法改正案を閣議決定し、26日召集の通常国会での成立と、2016年春めどの施行を目指すとしています。

また、同じく26日召集の通常国会に提出する労基法案の改正の1つに、企業に対し、社員がいつ有給休暇を取得するか時期を指定することを義務づけ、確実に取得させるというものもあります。

長時間労働や過労を防ぐため、ブラック企業の監督指導の強化や色々な施策を講じているなかでの、今回の「ホワイトカラー・エグゼンプション」の案は、今後企業や社員にどのような影響を与えていくのでしょうか。
ホワイトカラー・エグゼンプション」については、当ブログで2014年5月9日の記事「『残業代ゼロ法案』を考える 1 〜 産業競争力会議の提案内容を読む 〜」から全7回にわたり記載をしています。ご興味のある方は、是非ご覧ください。

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